中華調味料売り場に行くと、たくさん種類があり何が違うのかわからなくなりますよね。
「ウェイパー(味覇)」や「鶏がらスープの素」などみんな同じに見えてしまいます。
ですが、レシピサイトなどを見るとあえて「ウェイパー」や「鶏がらスープの素」と書かれているので、困惑してしまう人も多いでしょう。
豆板醤などはメーカーが違ってもどれも「豆板醤」と書かれているところをみると、メーカーが違うという理由だけで名前が違うわけではなさそうですよね?
実はウェイパーと鶏がらスープの素は同じ用途で使うことができるので代用可能なのですが、個性があり風味が違います!
中華調味料の個性を知って、中華上手になりましょう。
ウェイパーってなに?
赤いパッケージに「高級中華スープの素」の謳い文句と共に、ドドンと「味覇」と書かれている半固形状の商品です。
そのパッケージの雰囲気から、中国から輸入されている調味料だと思っている方も多いです。
ですが、実は日本の会社が販売してる調味料なんです。
兵庫県神戸市の株式会社廣記商行さんがウェイパーの販売元になります。
ウェイパーは日本人の味覚に合うように、日本人向けに作られた中華の万能調味料なのです。
ウェイパー1つ入れるだけで本格中華の味を作れるのが魅力です。
中華料理屋さんでもウェイパーを使っているところもあるそうですよ!
ウェイパーの成分は?
成分表示には「食塩、豚肉エキス、鶏肉エキス、野菜エキス、動植物油脂、砂糖、乳糖、小麦粉、香辛料、調味料(アミノ酸等)」と記載されています。
中華料理でよく使われる材料が使われていて、いかにも「中華」という感じがしますよね。
ウェイパーが危険という噂は本当?
ウェイパーについて調べていると、「ウェイパーは危険な調味料」というフレーズに出会います。
ですが、それは誤解です。
なぜそういわれることがあるかというと、先ほどの成分に関係があります。
「調味料(アミノ酸)」が問題にされているのです。
アミノ酸は、その旨味成分にグルタミン酸ナトリウムが含まれています。
これは味の素でも使われている化学調味料なのですが、グルタミン酸ナトリウムは脳内に作用し、「濃い味に慣れてしまう」といったいわゆる味覚障害などを引き起こすが心配されている物質です。
また、大量摂取すると高血圧症、アレルギー、ぜんそくなどを引き起こす可能性があると言われています。
片頭痛、顔面の紅潮、体の疲れなどの原因になるとも言われており、それらを懸念して「ウェイパーが危険」という説が出回っています。
しかし、ウェイパーに含まれているグルタミン酸ナトリウム量は国の機関が定める基準値以下になっています。
なので、ウェイパーに含まれるグルタミン酸ナトリウムを怖がることはありません!
醤油だって塩だって、馬鹿みたいに大量摂取すれば病気になりますからね。笑
鶏がらスープの素ってなに?
鶏がらスープの素は商品名ではありません。
なので、商品のパッケージや商品名が違うものが、複数の食品会社から売られています。
味の素食品が出している「丸鶏がらスープ」などもその1つですね!
馴染みのある食品会社名が入っているので、何を選べばよいのか悩んだときに手に取りやすいですよね。
鶏がらスープの素は鶏肉エキスを旨味成分とした「出汁」になります。
鶏がらスープの成分は?
各鶏がらスープの素によって成分表示は若干違いますが、大まかには「食塩、チキンエキス、鶏油、野菜エキス、こしょう、たん白加水分解物、酵母エキス/調味料(アミノ酸等)、pH調整剤、乳化剤」などが原料となっています。
大きく考えるとウェイパーとあまり変わりなく感じますよね!
先ほどグルタミン酸ナトリウムの話をしましたが、こちらにもアミノ酸は含まれているのでグルタミン酸ナトリウムは入っています。
なのにウェイパーだけ危険という噂が出るのは、やはり「中国製品っぽい」というイメージもあるのでしょうね。
ウェイパー・鶏がらスープの素の違いはどこ?
いずれも中華料理の味の基本に使われますが、「鶏がらスープの素」の旨味は鶏ガラだけになっているのに対して、「ウェイパー」は旨味を出せる複数のエキスに調味料を混ぜ合わせて作った合成調味料なんです。
つまり、ウェイパーは出汁だけではなく調味料が含まれているので、これ一つで味付けが終了するんです。
対して、鶏がらスープの素は出汁なので、それに追加して醤油などほかの調味料を足していかなければ味つけが完成しません。
ウェイパーは旨味だけではなく調味料が加わっていることで、味がすでに決まっているため、ある意味コンソメと似ていると言われています。
味は違いますが、コンソメも旨味と調味料が加わって作られているので、コンソメ一つで味付けが終了しますからね。
ウェイパーと鶏がらスープの素は代用できるの?
ウェイパーがない場合、鶏がらスープの素で代用することはできます。
しかし、「ウェイパー→鶏がらスープの素」に置き換えてレシピ通り作ったのでは、物足りない味になってしまいます。
ウェイパーに含まれる調味料の中に、香辛料も含まれているのでパンチにかけてしまうんですよね。
そんな時は胡椒や生姜などの香辛料を足すことで、味を近づけることができますよ!
また、鶏がらスープの素がない場合もウェイパーで代用することができます。
ここで注意が必要なのは、同じ分量ではダメなところ。
ウェイパーにはいろんな調味料が含まれていることを説明しましたが、鶏がらスープの素と比べるとウェイパーのほうが塩分量が多いのです。
そのため、「鶏がらスープの素 大さじ1」と書かれているときは「ウェイパー 小さじ1」程度に減量して代用するようにしましょう。
まとめ
ウェイパーは日本で作られた複数の旨味+調味料の合成調味料で、これ一つで味が決まる
鶏がらスープの素は、旨味が鶏エキスのいわゆる出汁で、味つけするときはほかの調味料が必要
ともに代用可能だが、調味料を加えたり、分量を調整する必要がある
買ったことがないと、一瞬手に取るのをためらいがちなウェイパーですが、その味はウェイパー味ともいえるウェイパーにしか出せない味になっています。
ひと手間で代用は可能ですが、ウェイパーと鶏がらスープどちらのほうが自分の調理スタイルに合うか試してみるのが良いかもしれませんね!
ちなみに、私はウェイパーと鶏がらスープを使い分ける派です。
コメント