料理にお菓子作りだけでなく、コーヒーや紅茶を飲むときや、ヨーグルトを食べるときなど「砂糖」を使う機会はたくさんありますね。
砂糖を買いにスーパーに行くと、ドドンと置いてあるのが「上白糖」と「グラニュー糖」。
その周りを見ると、「三温糖」など茶色の砂糖が置いてあるのも目に留まります。
「煮物に合う砂糖はどれかわかりますか?」
砂糖を買う時にそんなこと考えたことなかった方もいるでしょう。
私だったら、三温糖を使います。
「上白糖」も「グラニュー糖」も「三温糖」も砂糖は砂糖!
ですが、見た目が違えば特徴も違うんです。
その違いやおすすめの用途をご紹介します!
砂糖の種類と違いはナニ?
そもそも、砂糖の原料が何か知っているでしょうか?
サトウキビやテンサイです!
それらを加工していく過程で、上白糖やグラニュー糖や三温糖のように姿を変えていくのです。
なので、そもそも砂糖は全員親戚のようなものなのです。
上白糖
「砂糖」と言えば上白糖を想像する方が多いでしょう。
日本で一番多く使われているのがこの上白糖です。
しかし、世界ではほとんど使われていないんです。
他の砂糖と比べてしっとりしているのが特徴的ですが、これは「転化糖」というものの仕業です。
仕業というと悪いことの様に聞こえてしまいますが、いい子です。笑
「転化糖」というのは砂糖を果糖・ブドウ糖に分解した甘味料のことなんです。
原料を加熱生成して取れたショ糖に、転化糖をまぶしたものが「上白糖」と呼ばれます。
つまり上白糖は、砂糖にわずかですが果糖やブドウ糖が含まれているものということになるんです。
転化糖の影響で水分が保たれて、しっとりした感触があるんですね。
グラニュー糖
サラサラ感が特徴のグラニュー糖は、砂糖の中で最も純度が高いものになります。
砂糖の純度と言われてもピンとこない方も多いと思います。
「砂糖の純度が高い=不純物が少ない=ショ糖の割合が高い=甘みが強くて癖がない」
ということです。
不純物というとイメージが悪いですが、ここでいう不純物とはミネラルやカリウムなどの栄養素です。
癖が少なく淡泊な味わいが特徴的なグラニュー糖ですが、それはショ糖の割合が一番高いからなんですね!
三温糖
三温糖は強い甘さとカラメル風のコクが特徴です。
ネーミングの由来は、製造の過程で3回加熱することから、「三温糖」という名前が付けられました。
由来を聞くと、可愛らしさを感じますね。
製造の過程で糖の一部がカラメル化、もしくはカラメル色素を添加して茶色の砂糖になります。
たまに、三温糖は上白糖より栄養があると言われますがそれは間違いです。
確かに上白糖よりわずかにミネラルが含まれますが、数値としては大差ありません。
なので、栄養を目的として使用するのは意味がないんです。
栄養が含まれるのは、次に説明する黒糖になります。
色合いが影響して黒糖と混乱してしまう方がいるようですね。
黒糖
独特のコクと風味があり、少し苦みもあるのが沖縄産の黒糖です。
黒糖はサトウキビの絞り汁を煮詰めるという工程だけで作られています。
製造過程で不純物が取り除かれていないので、ミネラルなど豊富な栄養素が残されているのが、黒糖の風味の秘密です。
鉄分・カリウム・ビタミン・パントテン酸・オクラコサノール・フェニルグルコシドなどが含まれています。
ザラメ
ザラメと言われると、白いザラメと茶色のザラメのどちらを思い浮かべますか?
この二つ、カラメル色素を添加したかどうかの違いなんです。
グラニュー糖と同じくらい純度の高い砂糖になります。
高温に強いのが特徴で、ガリガリとした食感を生かして使われることも多いです。
綿あめづくりに使われていることでもよく知られていますね。
砂糖別おすすめ料理は?
それぞれの砂糖の特徴を紹介しましたが、せっかくなら特徴を生かした料理をしたいですよね。
それぞれの特徴を生かした料理をご紹介します。
上白糖
上白糖はオールマイティに使うことのできる万能の砂糖になります。
癖もほとんどなく、甘みはしっかりあります。
水に溶けやすく、加熱するとねっとりとしたコクが生まれます。
煮物や照り焼き、お菓子作り、隠し味なんでもいけちゃいます!
あまり知られていませんが、冷たい水にも溶けるんです。
なので、アイスコーヒーなどにも使うことができるのは嬉しいですよね。
グラニュー糖
味が淡泊であっさりした風味が特徴のグラニュー糖は甘みを際立たせたいお菓子作りやジャムづくりに適しています。
また、食品の風味を邪魔しないので、コーヒーや紅茶などの飲料にもピッタリですよね。
上白糖は転化糖が添加されているため加熱するとコクが出ますが、グラニュー糖はそういったものが添加されていないため、加熱してもコクは出てこないのがポイントです。
三温糖
甘みとコクが特徴の三温糖は佃煮や煮物などにぴったりです。
お正月料理では大活躍する砂糖です。
色が茶色なのも特徴なので、白っぽい料理やお菓子には合いません。
きな粉を一緒に使ったお菓子と相性抜群です。
コクと香りが強いので、飲み物には不向きになります。
黒糖
黒糖は砂糖の中でもダントツに個性が強いです。
その個性を生かしてくれるのは、煮物などの和食や、黒蜜、和菓子などになります。
煮物に使えばこってりとした濃厚な味に出来上がります。
また、黒砂糖を水で溶かしてとろみが出るまで煮詰めると黒蜜ができるので、自宅で簡単に葛きりやプリンにかけて食べるのもおすすめですよ。
ザラメ
ザラメはカステラやカルメ焼きなどで使われているのをよく目にしますね。
焼き菓子で使うと、カラメルの香ばしい風味と強い甘さが引き立ちます。
熱に強いので砂糖のじゃりじゃりした食感が残されるのもザラメならではのポイントです。
また、料理ではコクを出すのにぴったりです。煮物や佃煮に使ったり、照り焼きにも相性ピッタリです。
まとめ
砂糖はいずれも原料は、サトウキビとテンサイ
生成過程によって上白糖やグラニュー糖、三温糖などと名前がわかれている
それぞれコクや風味が違うので、それに合った使い方をするのがおすすめ
上白糖やグラニュー糖など身近な調味料ですが、いまいち何が違うのかわからなかったので、それぞれの特徴を知ると、その特徴を生かした料理を作りたくなってきますね!
それにしても、よく使う上白糖が世界では使われていないことは衝撃でした。
きっと、世界の人々がつかっているのに、日本人が使っていない調味料もあるんでしょうね!
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