皆さんは手作り味噌を食べたことがありますか?
これがすごく美味しいんです!
私が手作り味噌を初めて食べたのは、食育体験として子どもと一緒にイベントで手作り味噌体験をした時のことでした。
熟成に時間がかかるので、イベントで作って待つこと数か月…
少し忘れかけたころに、子どもの一声で味噌の存在を思い出し、みそ汁に使ってみたら、
「美味しい!!!」
子どもも私も同じ感想でした。
それから手作り味噌を愛用しています!
私は大豆の生産が盛んな地域に住んでいるのですが、今までこんなに大豆の近くにいながらなんで作らなかったんだろう…とさえ思いました。笑
味噌づくりと言えば巨大な樽など想像しますが、そんなのは必要ありません。
タッパーなどを使って、手軽に美味しい味噌を自宅で楽しみましょう。
手作り味噌のいいところ
手作り味噌が美味しいことはお伝えしましたが、そのほかはどんなメリットがあるのでしょうか?
好みの味が作れる
味噌と言っても、米味噌・麦味噌・豆味噌など種類があります。
また、私は知らなかったのですが、甘口・中辛・辛口といった甘みの違いもあるんです。
辛さは食塩や麹、大豆の分量によって決まるんです。
そのため、自分の好みのお味噌を作ることができるのが一番のメリットですね!
まさに家庭の味が作れちゃます。
生きてる乳酸菌や酵母を食べられる
味噌の作り方には「速醸法」と「天然醸造」という方法があります。
日本の味噌の約9割は速醸法で作られていると言われています。
速醸法の場合、発酵促進剤などを入れたり、添加物を加える場合もります。
大体1~3か月程度で出荷できる方法です。
殺菌もされるため乳酸菌や酵母が死滅し、大切な栄養分が死んでしまうそうです。
それに対して、天然醸造は昔ながらの作り方です。
手作り味噌は、この天然醸造で作ります。
仕込んだ味噌をそのまま保管し、四季の自然な温度変化に任せて麹菌の発酵を待ちます。
味噌によっては、1~3年の熟成期間が必要になることもあります。
速醸法と違い、味噌の発酵を促すための加熱処理や添加物を加えないため、乳酸菌や酵母が死滅することもありません。
そのため、手作り味噌では生きている乳酸菌や酵母を摂取することができるんです。
材料にこだわれる
食味の良い大豆を使うと、本当に味噌が美味しくなります。
手作り味噌における良い大豆の条件は…
- 大豆の粒が大粒である
- よく水を吸う大豆である
- 食べておいしい大豆である
です。
また、自分で作れば、添加物や調味料など余分なものを入れずに作ることができるのは嬉しいですよね。
味噌づくりにおすすめの時期
味噌を作って食べるまでには、ある程度の期間が必要です。
大体どれくらいの期間が必要なのかなど紹介しましょう。
味噌づくりはどのくらい時間がかかるの?
味噌を作るのには仕込むための時間と、熟成させるための時間が必要です。
仕込みには2日間(一日は大豆を水に浸すだけ)必要です。
熟成には夏場は2~3か月、冬場は4~5か月程度は最低必要になります。
ですが、しっかり熟成させたほうが美味しいので、10~12か月程度熟成させたほうがおすすめです。
味噌を作るのにおすすめの季節は?
1年中味噌を作ることはできるのですが、おすすめは冬です。
なぜかというと、寒いほうがゆっくり発酵するので味に深みが出ます。
また、雑菌が繁殖しにくいのでカビが生えにくいことも理由です。
夏は気温が高いため、発酵が急激に進み素材の旨味を引き出せない可能性があるそうです。
冬に仕込んだ場合は、ゆっくり発酵が始まり、春から夏にかけての暑さで発酵が進み、秋にかけて気温が下がってくると味噌の味がのってくると言われています。
しかし、冬以外の季節に味噌を作りたいと思いたった場合は、余り深く考えず、まずは味噌づくりをしてみましょう!
絶対とは言い切りませんが、新しいことを始めるには気持ちが乗っている時が一番ですからね。
味噌づくりにおすすめの容器
味噌を作るときの容器が気になる方もいるでしょう。
実はどんな容器でも構わないんです。
プラスチック、ホーロー、ガラス、ジップロック袋などどんなものでも使用可能です。
プラスチック・タッパー
100円ショップでも手に入る手軽さと、容器の軽さ・丈夫さが魅力です。
味噌を入れると重みが出てしまうので、軽いってかなりメリットです。
臭いが移りやすいデメリットもありますが、安価なため気になる場合は買い換えられるのでそれほど問題ではないと思います。
蓋はシール蓋のほうがおすすめです。
まずはプラスチックのタッパーをおすすめしますよ!
ホーロー
お洒落で色や臭いがつきにくいのがメリットです。
また、雑菌がつきにくいという嬉しいメリットもあります。
反対にデメリットは重いことと、値段が高いこと…
長期にわたって味噌づくりを続けていくことを心に決めたら、自分の好みのホーローを購入するとよいですよ。
ガラス
ガラス容器は透明なので、味噌の変化がみられるのが楽しいところ。
子どもも大人もその変化を楽しめます。
しかし、透明なため光の影響を受けやすいので、置き場所など管理には注意が必要です。
ガラスなので、衝撃で割れてしまうのも注意が必要です。
ジップロックなどの袋
余り紹介されませんがジップロックなどの袋でも味噌を作ることができます。
なんといっても手軽さは一番ですね。
しかしながら、発酵して袋の中に空気が溜まったら、毎回自分で空気を抜かなくてはいけません。
また、少量ならいいのですが、ある程度の量を作る場合にはたくさんの袋を使うことになるので、手間がかかりコスパが悪くなってしまうのがデメリットです。
味噌を作ってみよう
味噌についてお話していきましたが、味噌づくりの工程を紹介しましょう。
材料
味噌の材料は辛さによって分量が変わります。
始めのうちは塩分が多くカビが生えにくい、中辛がおすすめです。
出来上がり6kgの味噌を作る場合の、材料はこちらです。
甘口 | 中辛 | 辛口 | |
大豆 | 1,100g | 1,300g | 1,500g |
麹 | 2,600g | 2,000g | 1,800g |
塩 | 750g | 750g | 750g |
作り方
前日に大豆の下準備をする
味噌づくりをする前日に大豆をしっかり洗って、大豆量の約3倍の水に18時間ほどつけておきます。
大豆の芯まで水を浸透させないと、ふっくら炊き上があらないからです。
水が浸透したか確認するときは大豆をいくつか割って、中まで水でふやけているか見るとよいですよ!
1.大豆を煮る
前日に水を浸透させた大豆を圧力鍋もしくは大鍋で煮ていきます。
いずれも水をヒタヒタになるくらい入れます。
圧力鍋の場合は加圧4~6分した後、自然に圧が抜けるまで待ちます。
大鍋の場合は沸騰しないように弱火で3~4時間煮ます。
アクが結構出てくるので、都度取り除いてくださいね。
鍋の前に2~3時間いるのがつらいので私は圧力鍋を使っています。笑
いずれも、親指と小指で簡単につぶせる程度の柔らかさになればOKです!
2.塩と麹を混ぜ合わせておく(塩きり麹)
塩と麹をまんべんなく混ぜ合わせておきます。
この混ぜたものを塩きり麹と呼びます。
3.大豆を潰す
茹でた大豆をペースト状になるまで潰していきますが、方法は様々です。
- 袋に入れて、綿棒や瓶で押しつぶしていく
- ボウルに入れて、マッシャーでつぶしていく
- 布団圧縮袋に入れて踏む
- フードプロセッサーにかける
いずれも大豆が温かいうちにやる必要があります。
私は省ける手間は省きたいのでフードプロセッサーを使っています。
もしない場合は、布団圧縮袋に入れて踏むのがおすすめです。
なぜ圧縮袋かというと、普通の袋でやると破けてしまうことが多いからなんです。
いずれの方法もやけどしないように気を付けましょう!
4.大豆と塩きり麹を混ぜ合わせる
ペースト状にした大豆と塩きり麹をまんべんなく混ぜ合わせます。
柔らかさは耳たぶくらいの柔らかさ~やや硬めを目指します。
手で安全に触れる程度の熱さになってから混ぜます。
大豆が60度以上だと麹菌が死んでしまうので注意しましょう!
柔らかさを調整するときに、大豆の煮汁を足す方もいるようですが、初心者の場合は不要です。
「煮汁を足す=塩分割合が下がり、水分量が増える」なので、カビが繁殖しやすくなってしまうからです。
5.味噌を容器に入れていく
混ぜ合わせた味噌を団子状に丸めて、タッパーに押し込みながら詰めていきます。
空気がなるべく入らないようにするためです。
教え方によってはキャッチボールの様に、丸めた味噌を投げ入れるという方もいます。
どちらにしても、空気が入らないようにギュウギュウ押しながら詰めていきます。
全ての味噌を入れたら表面を平らにならします。
6.容器を閉じる
表面に分量外の塩をサラサラッとかけたら、空気に触れないようにラップなどで味噌を覆います。
その上に重しを置きます。
ただ、重しがどこの家にもあるわけではないので、その場合は袋に塩を入れたり、ペットボトルに水を入れてもいいので、しっかり密封して味噌に重しをしましょう。
これをすることでカビ予防になります。
その上にタッパーの蓋をしましょう。
7.熟成させたら完成
一番良いのは10~12か月程度熟成させることです。
直射日光の入らない冷暗所に保管して、期間がたったら出来上がりです。
味噌づくりをするうえで「天地返し」(3か月程度に一度、味噌を上下まんべんなく混ぜ合わせること)がありますが、自宅で作る程度の量であれば天地返しをしなくても美味しく出来上がります。
もちろん、面倒でない方は天地返しをしても大丈夫ですよ!
味噌汁はもちろん、料理にも、生野菜をディップしても美味しい味噌になります。
まとめ
手作り味噌は美味しく、食育にもなる
自分の好みの味が作れて、生きてる乳酸菌や酵素が食べられる
容器は100円ショップのタッパーで十分
豆をしっかり煮る・空気が入らないように密封することが作るポイント
味噌づくりについてご紹介していきました。
なかなか白熱してしまいました。笑
しかし、手作り味噌を食べていない方は一度食べてみると病みつきになりますよ!
工程は簡単なので、圧力鍋などアイテムを使えばかなり簡単に作れます。
自分が作らなくても、身近にこういうのが好きな方がいたら是非つくってもらうのもよいかも…笑
なんて、一度手作り味噌を作ってみてください!
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