最近スーパーの醤油売り場を見ると、ものすごくたくさん種類があるのに気づきますよね。
種類が豊富すぎて、自分がどの醤油を選べばよいのかわからなくなってしまいます。
私はさしみを食べるときには「再仕込み醤油」を使います。
「再仕込み醤油ってなに?」と思う方もいるでしょう。
日本人にとってすごくなじみのある醤油ですが、醤油について詳しく知っている人は残念ながらなかなかいません。
たくさんある醤油ですが、実は5つの種類に分類されるのを知っていますか?
それぞれ醤油の個性があるのですが、買う時にその個性を気にしている人は少ないと思います。
知っているようで知らなかった醤油の違いを知ると、醤油選びが楽しくなりますよ!
醤油の種類ってなに?
そもそも醤油とは、大豆と小麦を原料として作った醤油麹に食塩水を加えて仕込み、熟成発酵させて絞り出したものになります。
その醤油はJAS法によって、醤油は5つに分類されています。
原材料の割合や、製造過程がそれぞれ違うため個性のある味わいになっています。
濃口醤油
全醤油の中の約80%を占めるのが、この濃口醤油になります。
そのため、一般的に「醤油」と言われたら、この濃口醤油のことを指します。
大豆と小麦を約半々で作られている醤油になります。
香りや味わいが深く、かつおだしとの相性が抜群です。
他の醤油と比べるときには、色や香り、塩分濃度などこの濃口醤油を基準として表現されます。
一本選ぶなら、この濃口醤油になりますね。
大豆:小麦=1:1
流通している大部分が「濃口醤油」⇒醤油のスタンダード!
淡口醤油
「”薄口醤油”じゃないの?」と思う方もいるでしょう。
ですが、淡口醤油で合っているんです。
醤油全体の13%程度を占める醤油で、塩分濃度を高くして醸造期間を短くし、香りが少なく色も薄いのが特徴です。
濃口醤油と比べて、色も香りも薄いので塩分も少ないんだろうなと思う方がいるのですが、濃口醤油より塩分濃度が高いんです。
薄口醤油と記載すると「減塩」イメージで購入する方が多いので、「淡口」と表記されているんです。
たしかに、色が薄くて香りも薄いので、味や塩分は抑えられているのかなと私も思っていましたが誤解でした!
関西で使われることが多いです。
大豆:小麦=1:1
醸造期間が、濃口醤油の約7割程度と短い
塩分濃度が高い
溜醤油たまりしょうゆ
醤油全体の2%程度を占めるのが、この溜醤油です。
言葉は聞いたことがあるけど、あまり見たことがないという方も多いはずです。
なぜなら、東海地方を中心に使われている醤油なので、他の地域では販売すらしていないことも多いからです。
私もスーパーなどでは見かけたことがなく、調味料に特化したデパートでしか見たことがありません。
原材料のほとんどを大豆が占めていて、熟成期間も長く、旨味を凝縮させた醤油になります。
色が濃く、とろみがあって、旨味と香りが深い独特の醤油なので、ソースみたいと感じる人もいますよ。
大豆:小麦=多:極少
醸造期間が長く、濃厚で旨味はトップクラス
再仕込み醤油
醤油全体の約1%を占める醤油になります。
名前の由来は、一度出来上がった生醤油を、再び麹に入れて仕込むためです。
そのため、濃口醤油の2倍の原材料と2倍の醸造期間を必要とするので、価格は少しお高めになります。
塩分濃度は濃口醤油と同じくらいですが、色も味も濃厚で「さしみ醤油」や「甘露醤油」と呼ばれることもあります。
さしみ醤油という商品名はスーパーで見かける機会が多いので、醤油全体の1%しかないのに驚きます。
大豆:小麦=2:2
醤油をもう一度醸造するので、旨味が強く濃厚
白醤油
醤油全体の1%以下しかないのが、この白醤油です。
溜醤油とは反対に、原材料のほとんどが小麦で作られています。
熟成期間が短く、色も旨味も淡泊なので、素材を生かすための醤油という感じです。
白醤油単品というよりは、白醤油に出汁を加えた「白だし」のほうが知名度がありますね!
大豆:小麦=極少:多
醸造期間が短く、色も味も薄い
塩分が多いのはどの醤油?
平均塩分濃度 | |
---|---|
濃口醤油 | 16~17% |
淡口醤油 | 17~19% |
溜醤油 | 15~17% |
再仕込み醤油 | 14~16% |
白醤油 | 17~18% |
平均的に塩分濃度が高いのが、淡口醤油と白醤油といった色味が薄い醤油なのに驚きますね!
反対に、色が一番濃い溜醤油は最も平均塩分濃度が低い結果になります。
色や味の濃さは塩分濃度と比例しないんですね。
味の濃さと塩分濃度が比例しないのには、塩分だけではなく、甘味や苦味や酸味など他の味覚にも左右されるためです。
気を付けてほしいのは醤油の中でどれが塩分濃度が高いかだけではなく、醤油全体的に塩分が多く含まれていることです。
海水の塩分濃度は平均して3.5%と言われているので、スタンダードの濃口醤油でもなんと海水の約4.5倍の塩分が含まれているということなんです。
海水の4.5倍と聞くとすごくしょっぱく感じますよね!
日本人がよく使い調味料だからこそ、塩分がすごく高いことを忘れないようにしなくてはいけないですね。
料理に合った醤油はどれ?
それぞれ見た目も味も特徴が違う醤油たちですが、それぞれに合った醤油を紹介していきましょう。
もちろん一例なので、他の醤油を使っても美味しくできますし、自分の好みに合わせることが一番です。
刺身に合った醤油
濃口醤油
溜醤油
再仕込み醤油
しっかりした味の煮物に合った醤油
濃口醤油
再仕込み醤油
薄味の煮物や炊き込みご飯に合った醤油
淡口醤油
白醤油
洋風料理に合った醤油
淡口醤油
再仕込み醤油
白醤油
まとめ
醤油売り場にたくさん醤油があるのは、醤油自体が原材料や醸造方法が様々だからなんですね!
今は更に牡蠣醤油や昆布醤油などそれぞれのエキスを配合して旨味をさらに引き立たせた醤油もあり、日本人の愛する醤油はこれからも基本の5種類の醤油をベースに進化をしていきそうですね。
見た目や味に惑わされず、醤油の種類を知って料理をすると、自分がレベルアップした気持ちになりますよ!
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